2013年

11月

21日

看護師が医師に「意見」も? 医療事故防止に現場が垣根越えて連携

2013.8.17 18:00 (1/3ページ)病気・医療
「医療安全全国共同行動」の設立記念シンポジウムで、一致団結する共同運動議長の高久文麿・日本医学会会長(中央)ら=6月16日、東京都千代田区のイイノカンファレンスセンター

「医療安全全国共同行動」の設立記念シンポジウムで、一致団結する共同運動議長の高久文麿・日本医学会会長(中央)ら=6月16日、東京都千代田区のイイノカンファレンスセンター

 医療の高度化などにより医療事故増加の危険が高まる中、医療現場に携わる医師や薬剤師、看護師などあらゆる職種がそれぞれの垣根を越えて協力し、自発的に事故防止策を実行していこうという取り組みが始まった。医師や歯科医師、看護師などの関係6団体が6月、一般社団法人「医療安全全国共同行動」の立ち上げを発表したところ、全国の病院や歯科、美容整形クリニックなど100施設以上が参加を表明。医師をトップとする医療現場では、たとえ不適切な処置があっても看護師や薬剤師が意見をいうことは難しく、しかも職種ごとに仕事の進め方の違いがあることもしばしば。現場が連携して同じ目標に取り組むことで、医療事故の予防を目指す。

 

歯科医と医師の連携が必要な現場も

 

 「例えば歯科医が高齢者の往診をすると、薬や感染防止などのため薬剤師や医師との連携が必要になる」と語るのは、日本歯科医師会の溝渕健一常務理事。医療現場では、医師、看護師、薬剤師など多くの医療従事者が連携する必要がある。しかし、「現場では医師の指示にスタッフが意見するのは難しい」(静岡県立病院機構の神原啓文理事長)という事情もあり、これまで行われてきた事故防止策は、それぞれの所属団体が中心だった。

 「医療安全全国共同行動」が大きな目標として取り組むのは9項目。患者と医療従事者の双方が氏名を確認することで患者の取り違えを防いだり、患者の急変に備えて心肺蘇生(そせい)法の教育を医療従事者に徹底したりといったさまざまな具体的な方法を、全国の医療機関に普及させる。間違いやすい医薬品の包装変更を働きかけたり、実際に起きた事故情報を元に再発防止策を啓発したりもする。